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やまもと皮膚科漢方クリニック やまもと皮膚科漢方クリニック
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ニキビ

✅ニキビとは?
ニキビの正式名称は、”尋常性痤瘡”(じんじょうせいざそう)といいます。大人になってからできたものは吹き出物とも呼ばれています。思春期から青年期にかけてなりやすく、青春のシンボルといわれておりますが、本人にとっては精神的ストレスになることも多く、ニキビで悩んでいる方は少なくありません。
ニキビ痕にならないように、炎症が起こる前の白ニキビの段階から治療することが大切です。

✅ニキビはどうして起こるの?
ニキビの大きな原因は以下の3つがあります。
1.毛穴の詰まり、2.皮脂の過剰な分泌、3.アクネ菌の増殖
ニキビは皮脂が過剰分泌されたり、毛穴の角質が厚くなったりすることによって、毛穴の出口が詰まって皮脂が貯まり、アクネ菌が毛穴の中で増殖することにより引き起こされます。思春期に男性ホルモンの分泌が増加すると、皮脂が過剰に分泌され、ニキビが悪化する原因となります。女性の場合、月経前にニキビや肌荒れが悪化してしまうこともあります。

✅ニキビの症状は?
おでこ、頬、あご、フェイスラインなどにできやすく、頭皮、胸、背中、おしりなどにもできることがあります。状態により白ニキビ、黒ニキビ、赤ニキビ、黄ニキビなどと呼ばれています。
白ニキビは初期段階で、毛穴の出口が詰まり、皮脂がたまった状態です。毛穴表面はまだ閉じており、発疹は白く見えます。
黒ニキビは白ニキビが少し進行した状態で、毛穴の表面が開いて、空気と触れることで酸化して、発疹が黒く見えます。
赤ニキビは、黒ニキビがさらに悪化した状態で、皮脂の増加によりアクネ菌が繁殖し炎症を起こして、発疹が赤く見えます。
黄ニキビは、赤ニキビが悪化した状態で、化膿し黄色い膿が溜まり、発疹が黄色く見えます。
放置しておくと、しこりとして残ってしまったり炎症を繰り返して凹凸のあるクレーター状のニキビ痕として残してしまったりすることもあります。

✅どんな治療法があるの?
ニキビの状態によって治療薬を決定します。
・白ニキビが中心:過酸化ベンゾイル、アダパレンなどの塗り薬を使用します。
・白ニキビだけでなく赤ニキビもある状態:過酸化ベンゾイル、アダパレンなどに加え、クリンダマイシン、オゼノキサシンなどの抗生物質の塗り薬を一緒に使用します。
過酸化ベンゾイル、アダパレンなどの塗り薬は、皮膚の新陳代謝を促します。皮膚が乾燥してヒリヒリしたり、赤みなどの副反応が出てきたりすることもあります。副反応を感じたら医師にご相談ください。
・炎症が強いニキビの場合:抗生物質の飲み薬を使用することもあります。ただし、漫然と抗生物質を飲み続けることは耐性菌の出現や副作用の懸念がありますので、 相談の上、悪化した際などに飲むように工夫します。
・塗り薬、飲み薬は多くの種類があります。効果が薄い場合は種類の変更が可能ですので、遠慮なさらずに医師にお伝えください。
・上記以外にもビタミンB2、B6、ビタミンCの飲み薬を使用することもあります。
・背中や前胸部のニキビは、マラセチア菌が原因のマラセチア毛包炎のことがあるため抗真菌剤の塗り薬も使うことがあります。

✅日常生活上での注意点は?
日常生活を送る上でいくつかの注意点があります。
・外的刺激を避ける
マスクやヘアスタイルなど外からの接触による刺激を避けましょう。
額にニキビができている場合は、前髪が直接おでこに触れないヘアスタイルを心がけてください。
長時間のメークは避け、化粧品を使用する際にも、できるだけ薄化粧で、油分の多いファンデーションは選ばないようにします。
・適切な洗顔
皮膚表面の過剰な皮脂や汚れを洗い流すために、毎日1日1〜2回、洗顔料をよく泡立てて、十分な水で洗い流します。ニキビ用の洗顔料を使用してもよいでしょう。
・バランスの良い食生活
甘いものを取りすぎず、ビタミンB2、B6やビタミンCなどを豊富に含んだ食生活で、お酒は控えめにしてください。良質な睡眠、ストレスを溜めないことも大切です。

✅当院での診療内容は?
当院では、上記の塗り薬や飲み薬などの保険診療で行われる治療を中心に行なっております。
さらに、当院の治療の特徴として、漢方薬内服による治療を積極的に行なっております。漢方薬の治療の適応となるのは、①上記の標準的治療をしてもよくならない場合に漢方薬を併用する、②外用薬が皮膚の乾燥、ヒリヒリ感やアレルギーなどの副作用で使用できない場合、③抗生物質の内服を減らしたい場合や抗生物質の副作用が懸念される場合などです。当院での漢方治療は基本的に保険診療範囲内で行います。
漢方薬を使用することで、ニキビだけでなく便秘が解消したり、月経痛が軽減したり、冷え症がよくなったりニキビ以外の症状が改善することがよくあります。ただし、漢方独特の苦味があります。またごく稀ですが副作用がでることがあります。漢方薬による治療をご希望の際は、遠慮なくご相談ください。
また、自費診療ですが、ケミカルピーリングやクリアタッチによるニキビ治療も行なっております。詳しくはスタッフにご相談ください。