やまもと皮膚科・漢方クリニック
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役立つ知識
アトピー性皮膚炎
✅アトピー性皮膚炎とは?
アトピー性皮膚炎は、かゆみのある湿疹が良くなったり悪くなったりを繰り返す慢性的な皮膚の病気です。乳幼児、子供、大人まで幅広い年齢層で生じます。
✅アトピー性皮膚炎はどうして起こるの?
アトピー性皮膚炎の原因ははっきりと解明されておりません。皮膚のバリア機能がもともと弱いなどの遺伝性な要因と、アレルギー物質の暴露、発汗やストレスなどの環境的な要因が重なって起きると考えられています。遺伝性的な要因として関係があると考えられているのがアトピー素因です。アトピー素因とは、種々のアレルギー原因物質に対して過敏症を起こしやすい体質で、気管支喘息、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎などにかかったとがある、家族にアレルギー疾患にかかったことがあるなどがアトピー素因となります。
✅アトピー性皮膚炎の症状は?
かゆみを伴う湿疹を慢性的に繰り返します。左右対称に生じることが多く、目の周り、首、肘、膝など刺激の受けやすい場所に症状が出やすい傾向にあります。
成人であれば6ヶ月以上(乳幼児では2ヶ月以上)の間、同じ症状を繰り返すことが、アトピー性皮膚炎と診断される定義の一つです。
✅アトピー性皮膚炎の治療法は?
皮膚の状態に合わせて、薬を選択して使用します。
アトピー性皮膚炎は、皮膚が乾燥していると症状が悪化する可能性があるため、保湿は重要な治療となります。炎症が比較的軽い場合は、保湿剤とステロイドやステロイド以外の抗炎症作用のあるタクロリムス、デルゴシチニブ、ジファミラストなどの塗り薬を使用します。より炎症が強い場合は、保湿剤とステロイドの塗り薬に加えて、抗アレルギー薬の飲み薬を使用する場合があります。炎症が軽い場合と比べると、より強めのステロイドの塗り薬を使用します。
炎症が落ち着いてきたら、弱めのステロイドの塗り薬に変更したり、ステロイド以外の抗炎症作用のあるタクロリムス、デルゴシチニブ、ジファミラストなどの塗り薬に変更し、さらによくなると塗る回数や量を少なくしたりします。
ステロイドの塗り薬は、強さによってⅠ~Ⅴ群に分類されています。
Ⅰ:ストロンゲスト (最も強い)
Ⅱ:ベリーストロング
Ⅲ:ストロング
Ⅳ:マイルド
Ⅴ:ウイーク (最も弱い)
かゆみが強く出ている・広範囲にわたり湿疹が広がっている際には、抗アレルギー薬の飲み薬を併用します。飲み薬の副作用で眠気が生じることがあり、日中に眠気が起こりやすい場合には、眠気の起こりにくい飲み薬や、1日1回寝る前に飲む薬に変更することもできます。
顔の皮膚はからだの皮膚に比べて薄いため、からだに使用されるステロイドよりも弱めのステロイドを使用します。
ステロイドの塗り薬による副作用は、皮膚が薄くなる、毛細血管が目立つようになる、ニキビができるなどがあります。ステロイドの飲み薬による副作用と違い、全身に症状が出ることはごく稀で、中止することによりほとんどは回復します。
ステロイドの塗り薬以外にも、タクロリムスを使用することがあります。副反応として赤み、ひりひり、熱い感じ(灼熱感)などが現れることがあります。その際には塗る量を調整する、副反応の少ない小児用の薬に変更することも可能です。もしも症状が続くようであれば、使用を中止して医師に相談してください。ひりひりなどの症状が強い場合は他の非ステロイド薬であるデルゴシチニブやジファミラストへの変更も可能です。
以前は発疹が改善すると保湿剤のみを使用して、再燃したときのみステロイドの塗り薬を使用するリアクティブ療法が行われておりましたが、最近では発疹が再燃する前に定期的に抗炎症作用のある塗り薬を使用するプロアクティブ療法が主におこなわれています。
抗アレルギー薬にも、様々な種類がありますが、飲み薬には1日1回もしくは2回、眠気の起こりにくい薬、起こりやすい薬などがあります。
✅アトピー性皮膚炎に合併しやすい皮膚の病気は?
アトピー性皮膚炎で皮膚に炎症があると、細菌やウイルス感染などを合併しやすくなります。“とびひ”や“ヘルペス”(カポジ水痘様発疹症)などが合併しやすいです。アトピー性皮膚炎の通常の治療法が異なりステロイドをつけると悪化しますので、疑われる症状がある場合は、早めに医師にご相談ください。
✅当院での診療内容は?
当院では、アトピー性皮膚炎の診断、血液検査やパッチテストなどでの原因の検索を行なっております。治療は、保湿剤、ステロイドやステロイド以外の抗炎症作用ある塗り薬、抗アレルギー薬の飲み薬をを中心とした標準的な治療をおこなっております。
さらに、これらの治療でも難治な場合には、保険適応のある紫外線治療やデュピルマブ、ネボリズマブなどの生物学的製剤による治療も行なっております。ご希望の際は、遠慮なくご相談ください。
さらに、当院の治療の特徴として、漢方薬内服による治療を積極的に行なっております。漢方薬の治療の適応となるのは、①上記の標準的治療を行ってもなかなかよくならない場合に漢方薬を併用する、②何らかの理由で外用薬が塗れなかったり、副作用のため抗アレルギー薬が飲めない場合の代替薬として使用する、③ステロイド外用薬の塗る量を減らしたい場合などです。当院での漢方治療は基本的に保険診療範囲内で行います。
漢方薬の長所は、アトピー性皮膚炎だけでなく便秘や不眠が解消したりして体調もよくなることです。ただし、独特の苦味があります。またごく稀ですが、副作用が出現することもあります。漢方薬による治療をご希望の際は、遠慮なくご相談ください。
また、自費診療になりますが、本格的な生薬で作る漢方入浴剤も販売しております。詳しくはスタッフにご相談ください。
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